歯科とのがん治療前後の口腔ケア連携
がん等の全身麻酔手術や治療前後に口腔ケアを行うことで、治療に伴うリスクを防ぐことを目的に歯科との連携をとることができないか懇談会を行いました。
これは、今年4月の診療報酬改定で、歯科分野に「周術期における口腔機能の管理、チーム医療の推進」という項目が新たにできました。しかし歯科医師が居る病院では対応ができるのですが、当院のような病院では口腔ケアを必要としている周術期の患者をどのように考えたら良いのか疑問となっていたのです。
当日は信州大学医学部歯科口腔外科の栗田教授、松本歯科医師会会長の原先生、同じく専務の田中先生、同じく学術部の小幡先生の4名をお迎えして、当院のような病院でこうしたケアを実施していくためにはどうしたら良いのか意見交換を行いました。
当院の西牧院長より関連する治療状況等をお伝えし、高齢患者の手術や治療が増えており肺炎の合併症を予防するには口腔ケアが大変重要であること、医科の治療中でも歯科にかかることができない患者が意外に多い事など報告しました。
欧米では、がん治療等の前後の口腔ケアは常識であるとの栗田教授のお話もあり、日本の医療界が遅れていることを痛感しました。
今後は患者の立場を考えた合理的で優しい医科歯科連携が行えないか、また協力して取り組むためにはどうしたら良いか、検討していただくことになりました。
写真は松本歯科医師会よりご協力をいただきました、ありがとうございました。